『大人になれる本』の定義するイタリアファッションとは?
2016年2月10日 (イタリアファッション)
本物のイタリアファッションの定義とは?
現在どの大手セレクトショップに行っても売り場の2〜5割を占めている、イタリアのインポート。
ボリオリのアンコンジャケットがブームになってから、イタリアファッション人気がにわかに持ち上がり、今ではもはやメンズファッションの一大潮流となっていますね。
そんなイタリアファッションですが、最近ではカーゴパンツやカモフラなどが積極的に取り入れられていることがあったり、デザイン性ばかりを追求したジャケットやシャツ、パンツなども多く作られて「これ、本当にイタリアファッションなの?」「クラシコイタリアって、結局なんなの?」と考えてしまうことも少なくありません。
では「本物のイタリアファッション」の条件、定義とは何なのでしょうか。
これは多くの解釈があるはずですし、答えは一つではないでしょう。ここでは、それも理解したうえで、ウェブマガジン『大人になれる本』による本物のイタリアファッションの定義を解説しましょう。
「クラシックを尊重し、それぞれのスタイルを持つこと」
これこそが、本物のイタリアファッションの定義です。
まずはドレススタイルのクラシック=王道、これまで培われてきた着こなしのディテールや意味を尊重したうえで着こなすこと。これは本当に大切です。
クラシックなもの、とはまずシルエットが王道なものを差しますね。例えば最近では既製服サイズ46で着丈70cmなどというバランスの悪いシルエットものも増えていますが、そういった極端なモダナイズがされておらず、あくまで本来のシルエットを守っているものが、クラシックと言えるでしょう。
また縫製のレベルもある程度高くなければいけません。ラペルに通常のミシンで線のようにステッチが入ったデリカシーのない仕上がりや、立体感の乏しいシルエットはもっての他です。できれば身体のシルエットに自然に沿うような立体を持っており、必要に応じて手縫いを用い、柔らかな着心地を追求しているものが良いでしょう。
併せて気にすべきなのは生地の品質です。現在のイタリアファッションブームにおいて、どうしてこれほどまでに多くの方が、生地の品質に対して無関心なのか、理解に苦しむところです。生地の良さというのはまるきり、料理においての食材の良さです。
イタリアファッションにおいて「デザイン性」「目新しさ」「現代的」などというものばかりを追うことは、粗悪な食材を用い、人工調味料を使って料理をすることに他なりません。
本当に良い素材、仕立て、シルエットのアイテムを手に入れたら、そこから本物のイタリアファッションはスタートします。
あとは、それぞれのスタイルを持つことです。
雑誌などで「こうするのがお洒落」「ファッション関係者はみなこうしている」といった情報がありますが、それにばかり流されていては、本物のイタリアファッションもお洒落も手に入りません。
イタリアファッションを体現するイタリア人は皆、オリジナルです。彼らは自分で何がお洒落かを考え、それを実践しているからお洒落なのです。
自分で考え、自分がお洒落だと思うスタイルを慎重に、人の意見をうまく交えながら構築していくこと。もしスーツをスミズーラすることになっても迷わず「これが、こういうスタイルとディテールで欲しい」と言えるようになっていたら、あなたは本物のイタリアファッションを習得していることでしょう。
『大人になれる本』でイタリアファッションを学ぼう
最後に、イタリアファッションをより詳しく学びたい人のために、ウェブマガジン『大人になれる本』の記事の中で、イタリアファッションの勉強に役立つものをいくつかピックアップしておきます。
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